曾お祖母ちゃんも小さいころに遊んだに違いない掛け軸のひな祭り人形。 もう100年ぐらい前のものなので、かなり痛み破れもしていたものでした。 今回のこの紙ひな人形の掛け軸を海外にいる曾孫ちゃんに贈りたい。 そして日本の情緒を感じて、喜んでもらいたい、という思いから、当店へ軸(紙ひな人形を引っ掛ける部分含む)の修復依頼がありました。 このように、紙人形を掛け軸に引っ掛ける部分には、これも紙で作った「受け」があっるのですが、ボロボロだったのでこれも直しました。 ここに、紙ひな人形をかけた状態が下の写真です。 紙ひな人形ははどれも精巧で、十二単衣にしろ、他の衣装にしろ、裂地も綺麗で凝った柄のものを使っています。 これらの紙ひな人形を軸に納めますと、軸に使われている色・柄・模様と相まって、全体的に非常に生きいきと素晴らしく、ストーリー性が感じとれる作品となっています。 こんなひな祭り軸を贈られる曾孫さんはさぞかし、驚愕乱舞することでしょうね(笑) 日本伝統の掛け軸の技術と、ひな祭りをモチーフとした一種の遊び心で作られた作品。 私どももこんな作品があるなんて、今回のことがなければ想像だにしておりませんでした。 日本の文化とその創造性は、本当に素晴らしく且つ美しいものなんですね。